災害時の備えについて
2011年3月に東日本大震災、2016年4月に熊本地震が起き、不安で眠れない日々を過ごされた方が多かったのではないでしょうか? これまで九州は地震が少ないと思われていたため、大地震が起こるなど、思いもよらなかったと思います。 しかし災害はまたいつ、どこで起こるかわかりません。 いざという時、自分たちに何が必要か日頃から備えておきましょう。
オストメイト(人工肛門・人工膀胱をお持ちの方)の災害対策
   
① 1ヶ月分の装具を常時ストックし、緊急時に持ち出せるよう
  「ストーマ装具非常用持出袋」を用意しておきましょう!
災害時 水・食料・衣料品などは、大きな災害であっても比較的早期(2~3日目)から流通し始め1週間もすれば日々の生活をやりくりできる程度は確保できる様になります。
しかし、ストーマ装具は一般に流通している物ではない為、救急物資として届くのに時間が掛かります。 食料などの非常用持出袋と一緒に、ストーマ装具の用意もしておきましょう。 
② 1~2枚は常に携帯する習慣を持ちましょう。
③ ストーマ装具の保管は、複数に分けておきましょう。
自宅・・・(非常用持出袋、玄関、トイレ等)
自宅以外でも、勤務先・親戚宅などにも用意されると安心ですね。
食料品と同じように、ストーマ装具にも使用期限があります。(2年程度)
高温の場所は避け、年に1回は保管した装具を点検し新しいものに交換しましょう。
④ 緊急時に現在使用している装具がすぐ手に入るとは限りません。
  現在使用している装具と違うタイプの装具も使えるようにしておきましょう。
ワンピース、ツーピース両方の使い方を知っておくといいですね。
⑤ 洗腸をされている方は、自然排便もできるようにしておきましょう。
災害時には水が手に入らず、洗腸が行えなくなる可能性が高いと考えてください。
自然排便の方法と合わせて、自然排便用の装具も用意しておきましょう。
⑥ もしもの時の避難場所、緊急連絡先を確認しておきましょう。
各自治体では、災害の際「安全に身を守れる場所」を避難所として定めています。
日頃から道順とともに確認し、迷うことなく速やかに避難できるようにしておきましょう。
⑦ 人との繋がりを大切にしましょう。
各県には公益社団法人日本オストミー協会の各支部があり、医師や皮膚・排泄ケア認定看護師などの講習会や相談会、オストメイトの方同士の相談会が行われています。各地域での相談会では、新米オストメイトの方からの質問に先輩オストメイトの方が答えたりと不安や悩みを話せる貴重な場となっています。
また、災害時にも安否確認や装具の供給などについていち早く正しい情報やアドバイスを受けることができます。会員になり普段から交流会などの場に参加し、顔見知りを作り情報を交換しておくことも大切ですね。
⑧ ご使用中の装具の名前をメモ等に書き留め、常に携帯しましょう。
災害時などの緊急の際に情報がすぐ分かる様、下記のメモを切り取って持っておくと安心です♪
※オストミー協会に加入されていない方の緊急時ストーマ装具の確保・供給について
災害時、被災されたオストメイトの方で、家屋倒壊等により装具の持ち出しや入手が困難な方、並びに入手が困難な避難所、病院等の施設は、災害発から約1ヶ月間は、装具メーカーからストーマ装具が無料で提供されます。装具は装具販売店などから受取ることができます。(ただし日常使用している装具が提供されるとは限りません。)